976/984
任せといて!
地面に激突する!その前にセレストが手をかざす。
すると氷でできた花が生み出され、それに包まれる。
すっごくひんやりするから氷なのは間違いないのに、本物の花のように繊細なのだった。
「……氷の大精霊」
月の化け物が睨みつけ、拳を震わす。
今にも飛びかかってきそうな様子だけど、ペルシャとブレットが杖を突き出して牽制していた。
「白夜、やれるか?」
ブレットが月の化け物を見据えたまま問うてくる。
ブレット達はほとんど倒れてしまっていて、そんな相手に私がやれるのかなんて、普通は無理な話だ。
だけど、1人じゃないし、セレストは策があるそうだ。ならば言うべき言葉なんてひとつだ。
「任せといて!」