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違和感と死地へ
「ほら。ヒビ」
「ヒビ?」
「あ。ペルシャ、みて」
私は不自然に神殿にヒビが入って、更には空間にも亀裂が入っているのを気付いた。
「……過去の映像が見えたから本当のこの場所もあるんだよね」
私達の外側から崩れ落ち、真っ暗な空間を見ながらそんなことを思った。
後でこの場所を調べておいた方が良さそうだなと思うけど、ペルシャの叫びで我に返る。
「こ、ここコレって飲み込まれたらどうなるの!?」
「死ぬんじゃないかな?」
「何とかしなさいよォ!?」
セレストは言われて初めて動いた。
「何とかして欲しかったら、そう言ってくれないと」
「なんですってぇ!?」
「では、出て直ぐに死地ですよぉ〜」
「はぁ〜!?」
「待って!心の準備がああああ!!!」