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崩壊
「お疲れのところすみませんけど」
寝そべったままの私とペルシャを見下ろすように顔を合わせてセレストが全く申し訳なさそうには思えない顔をしながら言った。
「なに?疲れてるんだから、くだらない事だったら怒るわよ」
「ま、まあまあ。それで?」
ヨイショと上体を起こしてセレストに促すと、セレストは上をむく。
正確にはこの空間全体だろうか。
「この世界崩れちゃいます」
パチパチと瞬きをしてしまう。
今、何を言われただろうか。
恐らくこの世界というのはセレストの生み出した心象世界の事かな。
それが崩れると。
「……もっと早く言いなさいよ!?」
ペルシャが唸った。