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最後の一手前
躊躇無く引き金を引く。
黒く光る魔力の塊。
スカーレットは避けるまでもないと判断したのか、腕を振り下ろして迎撃しようとした。
触れた瞬間それは掻き消えた。
グロリアスは余裕様で、スカーレットは訝しむ。
両者の膠着はすぐに解け、スカーレットは魔法陣を空中に天界する。
10……20はくだらない数。
「まだ隠し球有るのか……!」
グロリアスはあれらがどんな魔法だろうと回避は無理と判断する。
幸いか、大規模魔法には時間がかかる。
「この隙に決着付けさせてもらうぞ!」