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ペルシャvsセレスト10
錬金液はただ自分の魔力を注ぐだけしか出来ない。
杖を構えて水面に突きつける。
ゴウっと自身を中心に風が巻き起こる。
おかしい。私は今水の魔力を注いでるのに、風の属性も付与されている。
しかし、深く考える余裕は無い。次だ。
無垢の魔石2つと、微電気の魔石を入れる。
ポチャンと水飛沫を跳ねながら、錬金液に触れた瞬間溶けてくい。
イメージは広範囲に広がる電気を帯びた水。意志を持って操れる水。
最後に瓶の栓を開ける。
溢れ出す高温の炎。目が焼けそうな程に眩しく揺らめく。
暴れ牛のように動き回る炎はペルシャの手を舐める。
「熱ッ!」
しまった。瓶から出きってない状態で錬金釜に入ってしまった。
と、同時。壁がぶち壊される轟音が2回立て続けに起きる。