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ペルシャvsセレスト2
セレストは地下一階にいた。
ただ、そこに立っていた。
ペルシャは杖を構え尋ねた。
「ねぇ」
答えは無い。
思った通りなので問題は無い。
問題なのはその呼びかけがトリガーとなって正気ではないと思われるセレストが襲いかかってきたことだった。
『世界は満ちている、潤い枯渇され、それでも願う……。水面となれ』
走りながらなんとか詠唱を言いきれた。
雑に後ろへ魔法を行使する。
狭い廊下に水の面が出来る。
薄い膜の様に貼られた水の膜にセレストは突撃した。
「これで、少しは足止め出来たか!?………はぁ、はぁ!場所を変えたい」
バチバチバチッ!!!
と激しい光が当たりを包む。
そして、それを見ていた男がいた。
「……あそこか」