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私と貴女
パスカルの部屋を出ると自分の居場所はまるで分かりません。
ただ黄金郷の内部だとは思います。
金こそないですが室内ですし。
「……地下かしら」
「ペルシャさんは詳しくないんですか?ここに居たんでしょう」
「軟禁みたいなものよ?建物の内部を練り歩いてた訳じゃない」
ペルシャは辺りを見渡してそう言った。服装からも酷い扱いを受けていたのだった。配慮にかけたことに申し訳なく謝ると、
「辞めて。同情はいらない」
気丈にそう言うのだった。その目はもう死んでいなかった。
ならば私達が今やることは1つだけ。
「私の仲間と合流しましょう」
「貴女の仲間?」