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刻一刻
「さてさて、そんな事よりも出ることを考えましょうか」
「へぇ、あんなにも豪語してたのにノープランだったって訳?」
「すみません……」
段々と狭くなってきている部屋。
悠長にはしていられないんですが、ペルシャの言う通り攻略法が思いつかない。
ペルシャに白い目を向けられる。
半分くらいはペルシャ頼みだったのは言わないでおいた方が懸命そうだ。
「作った本人としては荒はないの?」
「荒、ねぇ……」
製作者が目の前にいるのならば欠陥や弱点なんかは手っ取り早く分かりそうだと思ったのに、何故かニヤニヤし始める。
「無いわッ!これは私の錬金術士としての集大成だもの!!」
「ええ……」
「な、なによ」
「だもの!じゃないですよ。じゃあ、どーするんですか!?」
「どうしようかしらね」