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不仲不信用
「やっぱり信用出来ない」
「クレアちゃん?」
「まあ、無理もありません」
「おい、そこまで突っかかる必要も無いんじゃねーの?」
「ティアをこんな深層まで連れてきて、実は全部ヤラセでしたァーって、ふざけるなよ」
「すまなかった」
「……で、何を企んでるわけ?」
「え?」
「その下げた頭の中では何を企んでるのかって聞いてるのよ!情報屋、アンタに対する私の信用はその程度よ。いつ命を狙ってるか分かったもんじゃない」
「クレアちゃん、大丈夫です」
「ティア、貴女には聞いてない」
「と、とりあえず戻ろう、な?ほ、ほら、次元の狭間?も、今消えてるし、な?」
「テレポート」
「あっ、クレアちゃん消えましたけど!?」
「大丈夫、魔道具よ。マーキングした場所へ戻るアイテム。はぁ、失敗したなぁ」
「まあ、俺もアンタが悪いとは思うけどな」
「……人との接し方を知らないのよ」
「帰りましょう」