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そして明かされる
トーマスは私も知らないこの屋敷の地下へと案内した。こんな所があったなんて。
私はコイツを信用した訳では無い。黒霧を纏わせ歩いていく。
暗い部屋に着いた。中奥にはガラスの円柱があり、中には液体が入っている。左右にも小型のガラスの円柱がある。
私は目を見開いた。そこにあったものが信じられなかったからだ。
中奥の円柱の中には私がいた。
「どうして……」
「結論から言えば君はクローンだ」
「クローン……」
何故どうしてじゃあ私はなんだ。……それは考えるな!
「……じゃあ、なぜ私は生きているの?」
「その前に君の父親についてざっくり教えとこう」
「お父様?」
「彼はね、頭のイカれた魔術師だったよ」