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解かれる
別の場所に移動する。
両親の寝室。小さい頃はよくお母様と一緒に寝ると言って駄々こねて困らせたっけ。
いつも掃除が行き渡っていて、ベットメイキングもきちんとされたいた綺麗なベットだった。
それが血に濡れて私の立つ入口まで伸びていた。
私の周りで黒霧が視界を遮る様に現れる。
私も特に見続けたいとは思わなかった為そのまま後にする。
ギイと甲高い音とともにドアが締まる。
思い出は捨てていく。
現状を見れば見る程悲しみよりも怒りや憎悪が募る。私は絶対にこの状況を作った者を許さない。
必ずこの手で殺そうと決める。
訳分からないこの黒霧の力は怖いが、何もしないまま朽ちていくのはもっと怖い。