ティアマトとクレイア
「成り行きだったでしょう」
皆から離れた場所に移動する。大体入口くらいまで戻って、信用して無いわけじゃないけど、ティアマトの反感をこれ以上買う訳にも行かないから風魔法の消音の空間を使う。
半径2mくらいの小さな円の中と外は完全に隔離された別世界となる。
この魔法もティアマトを体に宿してから発現したものだ。
ティアマトは本来の姿から私を鏡写しした様な見た目に変えた。
「そんなことも……。あんまり驚かなくなってきたわ」
「そう?私と意思の疎通が出来るようになったとしても?」
「…………!」
いきなり流暢に話始められて面を食らった。
話せるならボディーランゲージだけのコミュニケーションはなんだったんだ!
あーだこーだといちいち悩んでいたのが馬鹿らしい。
「できるなら初めからやりなさいよ!わ、私があんたが何を伝えたいのかなんでだ時期はなんだったの!?」
「それは、それで必要だった。私の為に考えてくれていた。これが重要。クレア、あなたからの愛情は伝わっていましたよ」
「あ、あああ、愛情なんてないわっ!なに恥ずかしいことを!」
「素直になれないことも知っています」
「う、ううう、うっさい!うっさーい!!調子に乗って!」
「……気難しい」
「悪かったわね」
「私、クレアにLove☆ですよ?」
「やめて、私の姿かたちで訳わかんないことやらないでちょうだい。お願いだから……」