770/985
タイトル未定2024/11/20 11:54
メキメキと太い木々がへし折られる音がして、振り返るとどこにそんな筋肉があるのか、神父はゆらゆらと動く。
「もう、マジで怖いあの人!!」
「おぉ、怯えすぎて普段使わない言葉使ってるよ」
うっさいですよ!それよりもあれ?
今の今までいた場所に居ない。
全員が引きつった顔をしていたと思います。
見失った!?
「ひぎぃぃぃ!!」
恐怖心が体を包み込んだ私の手を誰かが握りました。
直ぐに右手を見ると神父が膝づいて私の手を握っていたのでした。
あ、終わった。
そう思ったし、フォールスも神速の一撃を間に合わそうとして、その動きは止まる。
「この時をお待ちしておりました、錬金術士様ァ!!」
「へ?」