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十師族の過去とその後
十師族。
過去陰陽師が政治にも関与していた時代。
『未来』『守護』『力』『予知』『歌』
『協調』『富』『教育』『心』『夢』
とそれぞれ個性のある神を崇め、その力を借り受けていた一族の総称。
世界が海を越えて認知しあい、混沌の時代を乗り越えた時には、十師族の家系は神から見放された。
今に思えば、最古の『起源の魔法』だったのではないかと言われている。
「ん?待ってください。その『力』って」
「そうなのよね。バフォーム家の物と似てる。けど、彼らは自らを十師族とは言わなかったでしょう」
「もしかして、力が薄まったものなんでしょかね」
「……だとしたら、元祖はとんでもない、な」
「『未来』と『予知』に至ってはソフィーさんの星読み、まんまじゃないですか」
「……無いものと思われてたからだ。そうか、復活したとしたらあの成長速度にも説明が着くか」
「白銀さんはどの能力を持ってるんですか?」
「夢だ。」