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リーダーの報告会
「ティア、ちょっと。あと、そこのデカブツとへなちょこ陰陽師も!」
燈火さんは私には優しく、野郎には厳しく言って皆と別の部屋へ入る。
クレアちゃんが呼ばれなかったなと思って振り返ると横に首を振って残った人達に話し始めてしまいました。
クレアちゃんは知らないうちにリーダーの素質が育った様です。
まとめあげ、導く。
確固たる力と優しさを兼ね備えた彼女は私から離れて行ってしまうのも、そう遠くないのかもしれませんね。それは悲しい。
けれど、私はわがままは言いますが、人生を縛り付けるつもりは無いのです。
「……どうした」
デカブツこと、フォールスさんが半身でふりかえって固まっていた私を気にしてくれたようです。
かがみこんで顔を覗いてきたのですが、化け物に捉えられた子供のような図になっているかもしれませんね。
「なんでもありません。ふぅ、さっ。リーダーの報告会開始ですよ」