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錬金術士マリーの心
「冬華さんのお店をアトリエ兼用にする」
「ああ、決定なんだ」
「良くあることよ」
「治安が終わってますから、誰か1人常駐の錬金術士を付けるとしても、店そのものを守れなければ意味が足りません」
「そう。クレアちゃんみたいな飛びっきり優秀な魔法使いの手を借りることもできますけど」
「へぇ、貴女って規格外な人だったのね」
「ティアは身内にはとことん甘いのよ」
「嬉しそうですけどね」
「う、うううっさい!静かに聞いてなさいよ!」
「はーい」
「私も定期的に来る予定ではありますけど、常に私が錬金術をやっている訳にも行きませんから、マリー」
「は、はいっ!」
「貴女が守る為の錬金術をするの」
「はいっ!はい!?私が!?」
「そう、マリーが。出来るわ。だって」
「だって?」
「1番正確な錬金術をするんですもの!」
「良かったわね」
「……期待されたのなんて初めてです。こんなにも嬉しい……。私、やります」
「あ、もちろん手伝いはするわ。ね、クレアちゃん!」
「私に手伝える事わね」