デモンストレーション
「具体的には……」
状況的にも否定より肯定して、その上で質問をして言った方が良さそうだと判断したみたい。
おずおずと片手を上げて不安そうに言います。
「まぁ………………………」
「…………」
「アンタの道具でも売ってもらえばいいんじゃないかしらね。どれもこれもがビックリ不思議なものばかりだし、効果もあるしね」
「当面はそれで行きましょう!」
「はぁ、小売ですか」
「もちろん、元々の商売はしてくれても構いませんし、そのうち錬金術士を派遣して現地調達現地生産ができるようにして冬華さんの負担は限りなく少なくしますから!」
「わ、かりました……。ん?その話はこんな不気味な場所でする必要はあるのでしょうか」
「見てもらいたいからよ」
「ああ、さっき見た……化け物?」
それは全長2mないくらいですが、浮遊していてもう少し大きく見えます。
トカゲのような顔つきにバサバサと歪な翼をはためかせて、その長いシッポをゆらゆらさせて私達を見つめ舌なめずりをします。
餌だと思われたようですね。
エセドラゴンもどきのくせに。
その数は3体。クレアちゃんには取るに足りなく、マリーは怯みはしますが対処を間違えなければ何とかなるレベルでしょう。
冬華さんは今にも気絶しそうです。