異端審問官
「そう、異端審問官……異端審問官!!」
同じ言葉を繰り返し、繰り返すうちに何かに思い至ったクレアちゃんが立ち上がりどこかへ行ってしまった。
「……え、その異端審問官ってなんですか」
「魔法使いの書は確かに引っかかるな。世界の意志に引っかからず、けれども影響力は大魔法の比ではないか」
「だ〜か〜ら〜!異端審問官って何ですか!!」
ミラクルもミラクルで1人納得したように唸り始めますし。置いてけぼりは嫌です。
首根っこを持ち上げてとっちめようと手をあげようとした時、ゾロゾロと大勢が部屋に入ってきます。
思わずピタッと動きが止まり、何事かと来客を見渡します。
走り回っていたであろうクレアちゃんは上気しているように見え、ソフィーさんは硬い表情。
困惑気味の明亜夜見、紗永無垢の両名と、 私の方を見てまたかみたいな表情を向ける梅ちゃん。
どういう事か!常にトラブルを持ち込む問題児みたいを見る教師みたいな顔しやがってくれて!
そもそも、その2人を持ち込んだのは貴様だろうとプンプンと怒りが込み上げてすらくる。
最後の一人は魔法を行使しているのか少し上の空の燈火さん。
一体何が起こっているのか。
その答えを今の所誰も答えてくれなくて悲しいのですが、答え合わせがありそうですかね。
これだけ人数を集めたんですし重大な事に気付いたのでしょう。ソフィーさんの星模様の瞳が物語っていますしね。