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帰還と来客と
「わぁ!!梅ちゃん!!」
「ん?うわぁ!」
陰陽局では来客があったようで、それは私のよく見しった人物でした。
日ノ本梅。魔法統括会に所属しつつ、陰陽局にも属していた人物です。
陰陽局は実質解体、錬金学園へ吸収という形なので、梅ちゃんは私の部下にもなります。
嫌なら統括会だけの所属にすればいいのに、それをしないということはそういうことなのかな?
久しぶりの再会が嬉しくてソファに座っていた梅ちゃんへダイレクトアタックして強めに抱きしめます。
「なんでアイツなんかを……」
ボソリと恨めしそうな声音でクレアちゃんが梅ちゃんを睨んでいます。
場が荒れそうなのでススッと何も無かったように立ち上がります。
よくよく見渡せばいっぱい人がいましたね。
「わ、私にはしてくれな……いえ、なんでもないです」
モジモジと照れくさそうにソフィーさんが何かを言いかけましたが、天才ティアちゃんはすぐさまそれを察してゆっくり歩みよって優しくハグをします。
「私にもあれくらいの優しさが欲しい」