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とある2人組
都心の街並みに溶け込むようにソフィーは頑張っていた。
しかし、傍から見ればキョロキョロと色んなものに目移りして観光客かお上りさんで、非常に目立っていた。
「落ち着きなさいって。なんでティアが居ないとアンタが落ち着かないのよ!」
そしていつも以上にイライライライラしているのはクレアだ。
常に眉間に皺がよっているし、時々魔力が弾けてバチバチと音を立てている。
ソフィーはワンピースという軽めの服装で、クレアはジーンズにシャツで、ティアの前では絶対にしない気軽な格好だ。
「もう、そんなに怒らなくてもいいじゃないですか。ティアさんに置いてかれたくらいで」
「置いてかれたんじゃないわ!!……ただ、グスン」
「な、泣くこともないじゃないですか〜!」