錬金術学園フラスコ
ここの連中、と言うよりもティアに関係している人間全員が荒々しくて疲れる。
これならギスギスしてる牽制のしあいしてた陰陽局の方が……いい事ないな。
目的の人物は何処にいるのか。
「じゃ、私は戻るので」
白夜は片手を上げて戻っていってしまった。
「案内くらいしてくれてもバチは当たんないと思うんだけどな」
山頂のように岩肌が一面覆っているのだが、まさかこんな光景を見るとは思ってもみなかった。
裏世界で重機がめちゃくちゃ躍動して何かを建設している。
ほとんど完成まじかに思えるのは現代技術と魔法を駆使しているからだろう。
魔法統括会のローブを羽織った魔法使いたちがチラホラ見えるのは建物、いや、あれは教会だな。を作っているからだろうな。
教会に続く道は舗装され左右には何かしらの意図的な大きな正方形のエリアが作られている。
息が詰まりそうなほどの几帳面さというか、神経質さを感じてしまうほどにその配置は完璧で何かを感じる。
それが精神的なのか魔法的なのかはちょっと判断はできない。
教会までは結構な距離があった。
すなわち滅茶苦茶にデカかった。
見上げたら首が取れそうだ。
同じ様な姿勢を取っている人物がいた。
目的の人だ。
「よう」
「あ、ああ……」
顔をのぞき込むと形容しがたいが、あえて言うなら、どうしてこうなったと顔に書いてある様な表情。
「どうしてこうなった!!!!!」
プルプルと震え視覚情報を処理しきったティアはそう叫んだ。