神獣ティアマトと誓い
(やっぱりおかしい事なのよね、コレ。そもそも魂なんて曖昧なものから、他者に影響を与えかねない事は魔法でも禁忌のレベルだし)
親友の常識を知らないが故の常識破りは今に始まったことではないので、クレアはそこまで驚きは無かった。ティアマトはほとんどノーリアクションのクレアを見て不思議そうにした。
「あ、あの、私の様な神獣ですら出来ないことをやってるのよ?もっと驚いてもいいと思うのだけど」
「慣れてますから。それよりも貴女をどうにかしなくちゃいけない。けど、殺したくは無い」
「だから神業をやってのけたのね。人って本当に愚か」
「………」
「それでいて優しいのね」
「別にそんなのじゃないわ」
「本当かしら。私の声は貴女は届いたみたいだけど。ねぇ、名前は?」
「クレア、クレイア・ムーヴ。……未来の大魔法使いよ」
「やる事は分かるでしょう?」
「良いの?」
「未来の大魔法使い様に仕えるなら本望じゃないかしら?それとも、今言ったことは方弁かしら」
「そんな事ない!この宣言は親友への誓よ!」
「フフフ、ならば力を授けましょう。今ここに風の神獣ティアマトは汝と共にあらんことを」