リミット
「ティアさん、実は」
「魔力切れですかね?戦い詰めでしたしね」
「ははは、よく分かったっスね魔法使いとしても成長してるッスね〜」
「えへへ、実は私に魔力が宿ったんですよ!そのおかげかもしれません」
「……真面目な話、『移動』は良くて2回。水龍の維持は一度も破壊されなければ10分」
「シビアですね、ソフィーさんは気付いてますかね」
「星読みは未来に起こる事象を予期してるだけ。個々人の魔力までは分かんないでしょうね」
「なら、急いでるアピールしましょうか」
「ん?どういう事?」
ティアマトは結界に干渉、解析を始めた。
ブレット、シーノが殴る蹴る斬るで動きを止めようとしても、ティアマトの風の刃を避ける事に専念してしまう。接近戦が出来ない。
ミルクが魔法の光線を放っても2回目以降は全て相殺されてしまう。
その隙をクレアちゃんが風の手を使って押さえ込もうとしても、龍によってかき消されてしまう。
そんな中で、急降下する水柱。
クレアちゃんがティアマトに対して、全員で1秒留めるように指示を出し、実行すれば、水柱を避けきれずモロにダメージを与えることがができた。
怯んだ隙は逃さず、ショコラが旋回しつつ、落ちないように気をつけながらありったけの錬金物を投擲。
凍ったり、火柱が立ったり地面が隆起したりして追い込む。
「なんで一気に使っちゃうのよ!」
「クレアさん、時間が無いのかもしれません!」
「ガードは捨てましょう。行けますねラーシェ、アーシェ!」
「「はいっ!!」」