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恨み節
「ゴホッ、ゴホッ……。私達からすればアンタらなんかただの知り合いですらない」
「そうだよね、慈悲もない」
「恩もない。だけどね、私たちの恩人の知人って枠」
「本当は憎い」
「恨む存在が多すぎて疲れちゃったよ」
「第1、そのもっとも恨むべき存在は私たちを認めた。過ちだったと謝罪すらした」
「ペラペラと。で?」
「スカーレット……」
「だから、殺さないであげる」
「へぇ、ありがとう。殺してあげる」
「……やるしかないんだね」
「ごめんな、2人ともと」
「覚悟の上よ……!」