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水と風
「女性の精霊……アレがティアマトよ!」
「おいおい、統括会は何やってんだよ」
「………」
「皆さん、急ぎましょう」
ミホは正面からの歪みから出てくるNo.の構成員は何とか食い止めれていた。
魔法に長けるエルフと言えど、水の物量には適わなかった。
「フフン♪食い止めるくらいは訳無いっすね〜」
水龍に背を預けていた。力が戻ってからいい調子だと感じていた。元々強かったわけだからこれくらいは本来はできる子なのだ。
「さてさて〜、さっさと出てくッスよ!って、なにっ!?」
突如として突風が突き抜ける。全ての音をかき消して空間を揺らし、風が、その場を荒らし、支配する。
「……なんスかあれは」