まるで魔力災害
後にこの事は火刑事件として、語り継がれていくことになる。
クレアちゃんはブレットの動きを見て魔法の全てを防御に回した。
水と風の層を何十にも重ねて殻を作り、外の魔力が落ち着くまで、殻を維持し続ける。
「何やってんのよ!もう!もーーーー!!!」
その殻の外。魔力災害と言っても過言は無い。
岩肌は全て溶け、高熱に晒されてガラスになってしまった。
ブレットの耐久で耐えられるはずもなく、呆気なく『蘇生』に縋り付くことになった。
ゲートの目の前に保存されていたブレットとと言う存在をリロードして、死をなかったことにする。それが神話級の錬金物『蘇生』魔法史においてコレを使ったのは過去を見てもブレット1人だけなのだった。
そして、魔力災害のど真ん中に居た邪龍はその魔石だけを残し、後は何も残らなかった。
全てがガラスになった山に、殻を解いてクレアちゃんが降りる。
「な、何よこれ………ブレットは!?」
クレアちゃんは魔力探知を風邪で行う。登録してある魔力を探し出す程度しか出来ないが、全方位に掛けると、ゲート付近にブレットの反応があり、一安心した。
「それにしても、景色を変えるなんて………。ああ、そうだ、素材は……絶望的じゃない?」