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撤退!
ゲートが2つ開いた。クレアちゃんは一瞬で理解した。『風の手』を展開し、片手を手前に突き出して、突風の盾として、もう片方で、ほ受けている味方全員をどちらでもいいからゲートに突っ込んだ。
クレアちゃんもゲートに飛び込めば、崖上に出る。
皆は訳が分からないと混乱している。
「何やってる!走れ!」
「あ、ああ!」
ブレットが全員をみて、立てていないアーシェ、ラーシェに駆け寄る。
「立てるか!?無理なら担ぐ。リーナー!」
「はいっ!」
足がガクガクして、喋ることもままならない姉妹を担いで走り出す。
上空からドラゴンが降りてくる。行きと逆。
「………揃ってますね!?乗って!一旦引きます!ここにいてはあの人たちに殺される!」
「ちょっと待って。その女はだれ」
「燈火、ティアを信じなさい」
「そうね、後にしましょう。雷の糸を貼ったわ。妨害はもっと撒いておきましょう」
「おし、表世界へいくぞ!」