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あの後
「月夜に魔力が上がったり、幸運になったり。ま、おまじない程度だけどな」
「なるほど、私は月に愛されているんですね!?」
「え、ええ。そうね」
「師匠、雑にならないでくださいよ」
「それより、賢者に会ったんだって?」
「どうして知ってるんですか?」
「いやいや、あれだけ派手にやっといてどうして知らないと思ったのよ」
「それに、クレームが多くてねー。なぁ、馬鹿弟子よ、お前は何やってるんだ?あ?」
「アレを止めるのは無理ですって!ミルクショコラが大きくなって勝手に行っちゃったんですからね!?」
「ミルクショコラってのは、そのちっこいのか?」
「そうです」
「不思議な生き物だな。まあ、賢者の頼みを引き受けたら魔法を教えて貰えるんだろ?必死にやんな」
「!?」
「直々に呼び出しくらったわよ。何事かと思ってヒヤヒヤしたわ。でも、まあ、頑張んなさいね」