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別働隊
「ほらっ!急いで急いで!」
「……焦っても、信号機とやらが何処にいるかは、分からんだろう」
「そんなこと言っても、私達と、この姉妹だけ別働隊何だから!」
「………なぜ付いてきた?」
「気付いたら体が動いてたの」
「足手まといだと思ったら切り捨ててくれていいの」
「……大丈夫だ。かつて剣聖と呼ばれたこの体、必ず無事に帰る、ぞ」
「あっ!目の前に騎士がいっぱい!」
「ふふん、私だってやれるんだから!」
「……ティアから、怪我したら殺すと言われてる……」
「剣聖を」
「牽制!?」
「……あっ」
突風の様に、真正面に加速して迫れば、騎士の方も気付き、咄嗟とはいえ反応してくる。
白夜が、あっ、やばーい。と迫り来る刃を捉えながら思った時、何が起きたか視認出来なかったが、2人の騎士の剣が遥か後方に吹き飛んでいき、騎士が膝から崩れ落ちた。
フォールスが剣を持った状態で仁王立ちしているが、どれだけの速さ、どれだけの正確さで騎士を捌いたのか理解できなかった。
「フォールスさんってすごーい」
「絶対に傷付けるなと言わている」