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敵と敵の敵
「お店が多いですね、普通の都市みたい」
「みたいと言うより、そのまんま都市なんだろ」
「扱ってるのは魔道具ばかりだな。全員が魔法使いなのか?でも見たことないやつばっかりだ」
「とりあえず中央に行ってみましょう」
「なぁ、アンタら」
「はい?私達ですか?」
「おお、そうだ。見ない顔だがどこから来たんだ?」
「えっと……」
「私達はしがない魔法使いの一団ですよ。旅をし研究をするのです」
「なるほど、なるほど。おい、お前達!居たぞ!やれぇ!!」
「チッ、こうなるか」
「皆さん、右の奥手に!」
「『風の手』クッ、なんて威力に!扱いにくい!」
「でもナイスだぜ、いい目眩しになった」
「こっち!こっちに来て!異邦人達!」
「え……」
「奴らの仲間か」
「僕も別の世界から来たんだ!帰りたい!助け合おう」
「分かりました、信用しきった訳ではありませんが」
「それでいい。杖は僕に向けたままで良いから。着いてきて」