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最悪と終わりと宿命
裏世界深層、ミルクショコラでのゲート移動ができなくなっていた。きっと簡易アトリエは壊されてしまったのでしょう。
少し悲しいですが、どちかと言えば怒りの方が大きいので、今からどのようにやり返すか楽しみにしておきましょう。
「つ、疲れました……」
「深層だもの。そりゃ、ね。でもティア以外は根をあげてないわよ」
「白夜まで……なんでですか……。仮拠点は壊された。誰の仕業ですかね。フフフ」
「やり過ぎないでよ……」
「そんな顔してまで人をおちょくるのは楽しかったですか?」
ティア達の前に歩いて来たのはスターゲイザーの2人。
真っ青な顔をして、足取りが怪しい。
精神的な摩耗が強そうです。
虚ろな目はティアを捉えた瞬間、正気に戻ったように見える。
口をパクパクさせ始めた。
何をやっているのかと訝しんだが、その口は「に」「げ」「ろ」と言っていた。