依頼
「これは凄い蔵書ですね」
「これよりもっと凄いとこもある」
「魔導図書館ですね」
「魔導図書館?」
「さて、ちょうど頼みたい事の話題が出たし、頼み事を言おうか」
「はい」
「まずはこれを」
「書類、ですか?」
「三十封印してあるんだけど……」
「封印?」
「知られたらヤバイ系って事ね。思ったより大変な案件ね」
「これをどうすれば?」
「魔導図書館へ渡して欲しい。あと一つはこれを作ってくれ」
「……確実に作れる保証はありません」
「それでもよい、試してくれ。君の腕はあの鉄球で信用に足る」
「おや、こんにちわ」
「こんにちわ、あなたは?」
「私はスフィー、考古学者です。魔法のね」
「声をかけてきたのは何のため?」
「そう、警戒しないでいただきたい。今日は挨拶だけ、いずれまた会いますよ」
「行っちゃいましたね」
「胡散臭い。それより、2つ目の依頼は出来そうなの?」
「無理です。作り方分かんないですからね。でも、ここの図書館も、魔導図書館も利用していいとの事ですから何かしら探して頑張りますよ。その先に師匠が居る気がします」
「……どーせ、あんたひとりじゃ何も出来ないわよ」
「なにを……」
「2人で頑張りましょう」
「……はいっ!」