486/991

うるせぇ

「私ちょっとワクワクします！」

「そうね、私も柄にもなくドキドキしてるかも。教科書とか本でしかこういうのを見てこなかったから、実物っていうか、体感してる事に感動すら覚えるわ」

「同じ気持ちですね！」

「もうっ、じゃれないの」

「スカーレット？」

「フフ、手を繋ぎましょか？」

「うん！」

「ねぇさん」

「どした」

「ちょっと怖い」

「自信持ちなよ、スターゲイザー開校以来の快挙かもしれないんだから」

「……あらら、スターゲイザーは俺の存在を無かったことにしてんのか」

「先生は何かやったの？」

「んー、そうだな。何かを作った訳じゃないんだが、魔法使いによる錬金術の方法を編み出した」

「ちょっと、ソレは私達フラスコの専売特許にするんですよ。分かってますか！？」

「チッ、分かったよ」

「また統括会が横取り……フラスコ？」

「フフフ、興味ありますか？」

「あのさぁ！うるせぇわ！！」