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出し抜き
「遺跡には知識が眠る、力が眠る。この2つがあれば何が出来ると思う」
「……富をうみます」
「キシシッ!流石は稀代の天才錬金術士様だ!」
「……」
「んだよ、無視か」
「どうせあなた達にはこの遺跡は攻略できませんよ」
「余裕だなぁ、いいさ。好きにさせてもらう」
「おい、ティア!いいのか!?」
「何がですか。あの人達からは嫌な気配がします」
「だからって横取りされるぞ!」
「いえ、すぐには無理なのよ」
「そりゃ、どういう意味だ?専門じゃねークレアでさえ古代文字って事が分かるんだろ?なら、向こうの専門家なら直ぐじゃねーか」
「もう一度言わないといけないかしら。風使いは耳がいいの」
「は?」
「だから、ただの古代文字じゃないの。アレは古代文字にして、文字に魔力が宿る物。ルーン文字なのよ」