揃い踏み
「おいおいおい、なんの騒ぎだぁ?」
「ル、ルフ様!」
「うっわー、超大物出てきちゃったよ、ティア」
「誰です?」
「俺様を知らないとは、お前魔法使いじゃあねーな」
「そうよ、私は錬金術師だもの。それより、えーと、誰だっけ」
「オーエン先生ね、私達オーエン先生に用があるだけなんです。本当です」
「あのジジイに会う為にドラゴン2匹用意するか?敵じゃないと言えるのか?」
「そんなの知らないわ、オーエン?に用があるだけだもの。まあ、敵対してくるなら敵ですけど」
「ちょ、ちょっと、落ち着きなさいって!相手は世界最強よ?太刀打ち出来るわけないじゃない!」
「ふん、余程そこの嬢ちゃんの方が理解してるぜ?」
「そこまでにせんか」
「更に上が出てきた……もう無理ぃ」
「賢者みたい」
「おお、分かるか?その通り、賢者です。そなたは錬金術師と言ったな」
「はい、ドゥームズデイ・ブラック・シャドールの弟子兼娘です」
「ふむ」
「あ、あんたねぇ!その名前は!無闇に!言っちゃダメなの!ねぇ!」
「ゆ、揺れますぅ〜。な、何でですか?」
「ここではなんだ、案内しよう」
「え?許可証ないですけど」
「ふむ、なるほどな。おい!オーエン!見てるだろう!出てきなさい!」
「こ、校長。あのですね、この者か……」
「経緯など知りとうない。約束事があるならさっさと済まさんか」
「は、はい!」
「はい、どーぞ。触れたら死ぬよ?」
「な、何てものを!?」
「あー、オーエン先生?魔力を流して触れると爆発するんですって」
「にー、信じてないみたいなので、実演しましょう!」
「うーわ、この子本気だったのね……」