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パニック
「現世における最高峰の錬金術士!ティア・愛音・シャドールがココに!今日、この日に!錬金術の道具を販売致します!!」
燈火さんがよく通る声でそう言えば、ウォォー!と悲鳴にも歓声にも取れる、とにかく大きな声がこの広場に反響した。
「あわわわわ、ど、どどどどうしましょう!?」
「……あ」
「ソフィーさん。貴女のこういう時の「あ」ほど嫌なものは無いんですよ」
「アハハ〜、じゃっ」
「逃がすか!白夜!」
「OK、ママ」
「待って!無理無理無理!!人の津波が押し寄せますよ!?」
「いくら何でも大袈……裟」
「流石ソフィーさん。星詠みは健在ですね」
「やっほー、ティア。遊びに……あ、仕事残って」
「白夜」
「待って!何あれ!!」
「死ねばもろともですよ」
「死ぬの!?」