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力と心
「えー、泊まって行ったらいいのに」
「ありがとう、でもそうはいかないのよ。誰かさんが始めた事を私は思いつきだけにしたくないから」
「うっ……」
「ふふふ、じゃあ行くわ」
「はい、また」
「また」
「……じゃあ、ミラクル」
「錬金術は試してみんと適性は分からんぞ。それにほんのひと握りなんだ。統括会でもそうだったように、適性があれば錬金術を専門にさせる」
「でも、その割には邪険でしたよね」
「他の魔法使いと比べても強すぎる、影響力がある、汎用性が高い。と、まあ、嫉妬だな」
「でもっ!」
「そう、ティアが全てを覆しつつある。なんてったって錬金術士だけの学校だもんな。成功すれば下手すれば世界も牛耳れるぞ」
「そんな事はしないです。私は最初っから最後まで目的は決まっていますから」
「ママ、それってなに?」
「よくぞ聞いてくれました!師匠を見つけて一発ぶん殴る!これに着きます!」