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終幕!
妨害は無い。一斉に掛かれば押さえつけるのは一瞬で済んだ。
「ミホさん!!」
「分かってる!」
肉薄することに関してミホさんに勝るものはいない。
隙を見せたが最後、ミホさんが道具を使った。
暴れるような水龍。
この場所が崩壊しそうな地響き。
それでも、見守った。それは誰一人として違わぬ総意。
ミホさんが、水に飲まれてしまった!
ソフィーが駆け出そうとして、思いとどまる。
心配だろう、不安だろう。それ以上に大丈夫だと信じた。信じることが出来た。
辺りの水位は膝が埋まる程。その水が一気にミホさんが呑まれた水球に向かっていく。
そして、ミホさんは青々とした、快晴の空と、大海原の様なドレスを身にまとってはにかんだ。