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白夜の生まれ5
「ママ……」
声はかすれ、上手く喋れなかったけど、ティアを見た時に涙が溢れた。
私はこの人をやっと抱きしめられる。やっと会えた。
ギュッと抱きつくと、驚いた様子もありつつ、へえええとふにゃけた笑い声と一緒に抱きしめてくれた。
嬉しい。初めて触れ合えた。華奢で、弱々しい。けれど愛おしかった。
「女の子、ですね。ああ、なにか服を」
「それにしてもソックリね。まるで瓜二つじゃない」
「これも創成術なのでしょうか」
釜から人の姿に変わったミラクルが口を挟む。
「そら、無から生命を生み出せるのは創成術だけだ」
「やっぱりそうなんですね!ティアさん凄いです!はい、ティアさんの服を適当に持ってきました」
「ありがとうございます、ソフィーさん」
「お名前は何かしら。決まっていて?」
「あー、ミドルネームだけ考えようかな」
「ということはティア・なんとか・シャドール?」
「そうですね。こんな真っ白な子ですし、それにちなんであげたいですけど……あ、そうです。白夜はどうです?」
「私、ティア・白夜・シャドール?」
「ええ、ティア・白夜・シャドールです!」
「」