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強くなってた
「ま、来るわな」
そう一言言ったのは大男だった。
「番人ってわけね、アーシェ、ラーシェ」
「はいっ」
「うんっ」
「行くわよ」
場所は変わって師匠組。
「なんだ?呆気ないぞ」
「身構えて損した」
「なっ、高々星座如きが」
「いや全くもって不思議だ」
「なあ、もしかしてさ。ティアが関係するのか?」
「……全く否定できんな」
「魔力が上がってる気がするんだけど。どう?」
「んー、俺は流れが早くなったかな」
「ふざけんなぁ!!」
魔力で赤く染った拳を普通に見きって、カウンターで蹴りを入れる。
「なんだ、これ。全てがゆっくり流れるな」
「……あの子はとんでもないことしてる最中じゃないでしょうね……」