マヌユエ
「あー、みーつけた〜」
のんびりとした口調の女性が前に立ち塞がる。
赤髪、勿論バフォームだろう。
「あんまり暴れるなって〜」
サッサと通り抜けようとしたら的確にマヌユエだけを狙って腕を振り抜いた。直接的に当たっていない壁がえぐれている。
「行って!私は数を減らすわ!」
「で、でも!」
「でもでも!」
「ほら、行くわよ。どの道分散はしなくちゃ行けなかった。マヌユエ、死ぬなよ」
「妖精達よ彼の者を導きたまえ」
「だ〜めっ!」
「させるかよっ!」
妖精達を回し蹴りからの上から拳を振り抜くと言う無駄のない綺麗な動作で撃墜されそうになるが、銀の妖精による反射を使い、白の精霊を逃す事に成功した。
「む〜、なかなか」
「貴女もよ、強いわね……」
「そ〜かな?ふふっ、そうかもっ!」
足で空を切る。横凪で一回転をその場でする。
空振りにしたって距離があり過ぎる。そう感じ、何かあると身構えたが、強い衝撃を受け、廊下を転がることになった。
「ぐっ……何が起きた」
「?何してる、次〜」
「不味いっ、『陽炎は火炎の如きに』!」
杖を地面に触れて呪文を唱える。
杖に触れている場所から前面の地面が急激に熱しられ、ゆらゆらと全てが揺れて見える。
その場所で、急に爆ぜた。
「衝撃波!?人体で!?」
「む!やっかいな」