ピリピリ
「コレはこれは、御大層な方々がおいでなさった」
ニーヴァ達を迎えたのは初老と思えるが、肉体的には今が全盛期にも見える男だ。
現バフォーム家当主、ガザ・バフォーム。
ガザがシーノを一瞥すると、シーノが緊張した顔を見せる。手には汗が滲み、嫌な汗が流れる。
長く沈黙していてもガザの覇気に当てられてティアの舎弟が使い物にならなくなってしまっては意味が無い。
「統括会として事情聴取に来た」
「一報くらいあっても良かったと思うのですがね」
「もし、の場合に対策や隠蔽なんてされたら意味ないからな。理解してくれ」
「それもそうだ。で、聞きたいことは?」
「白の魔法使い様の事だ。消息不明になって3ヶ月経つか?今だなにも分からなくてな」
「そう言うのは警務部担当だろう。それとも星座様はそれが仕事か?」
「俺達のことなんてどうでもいいさ。知ってることは無いか?」
「さあな。なにも」
「ふむ、そうか。ああ、時に」
「待て、ストラウト。もうすぐだね?ララナディア」
「ええ、ソフィーさんの能力を借りて見たので制度は高いはずなんですが……」
「なんの話しをしている。それに、お前」
「なんだ」
「なぜ家の敷居を跨いでいる」
「バフォームとしてじゃないさ、一魔法使いとしてここに居る。お前らの据なんぞしらねーよ」
「お前だけはここで殺すか……」
「落ち着きなオッサン。そんな事したら私がお前を殺さなくちゃ行けなくなるだろ」
「この俺に勝てるとでも」
「じゃなきゃ星座の名前を冠してないだろ」
「……」
「……」
「アーシェ帰りたい」
「ラーシェも帰りたい」