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師匠組
ストラウトは片手に雑に紙を丸めて持っていた。
その持ち方にニーヴァはイラついた様子。
ストラウトが持っているのはバフォーム家を、潰す為のもの。に、なりうる物だからだ。
確かな証拠は無く、でっち上げの証拠で乗り切る腹積もりだ。
こんな薄い証拠で動くのは普通はありえない。
「はぁ、いつの間にこんなに成長したのかしらね。私があの子の歳にはまだ何も出来なかった」
「……師がいいんだろ」
「アンタよりも質はいいかもね」
「うっせぇよ。結果的に弟子が成長してんだからいいだろ」
「リーナーは独り立ちしても良さそうなのにまだ抱え込むの?」
「あ?言っとくけどなどうするもこうするも全て自分でやる様にしてる。判断も。その上でアイツはティアの為だけに動いてるってこった」
「パイプ役に徹するっての?勿体無い……」
「同感だ。しかし主に選んだのがアレならなぁ」
「星詠みも引っ張ってきてるしなぁ。ここにも居るし」
「カリスマよねぇ」
「そんな言葉で片付けていいもんか」