回想6
「え、あの?」
驚きの余りすんなりと受け止めることも受け入れることも出来なかった。
だって、創世術師といえばこの世の始まりに付き添い、人を造り、魔を創り、魔法を生み出したと言われている。
殆ど神様みたいな扱いを受けるし、実際神格化されている場所もある。
現代の人々は錬金術師が関の山。
復権を恐れるが、廃れさせては不味いと最低限の教育と冷遇を繰り返している。
そんな中に産まれたんだ。
「創世術師が」
「あ、因みにその兄弟子を名乗る人も創世術師ですよ」
「私あの人ちょっと苦手なんですよね、全てを見通す感じが」
「そ、それは普段からあなたがしていることですよ?」
「現世に2人もいるんですか!?」
「お師匠様もですよね」
「そうでしたね、名前を言ってはいけない創世術師と言えば分かりますか」
「呪われた名前……でもっ!」
「そう、ティアさんはその為に生きている。それに囚われてしまっています。ですが、その行動一つ一つに皆、着いていきたくなる」
「わ、私なんてティアさん直々にスカウトされたんですから!」
「それは、その才能があったらほっとかないでしょうね」
「え?」
「え?」
「あ、私その時学年で最下層でしたよ」
「は?はぁ〜!?創世術師はひとのスキルや才能も作り出すって言うんですか!?」
「そこまでは無……理と言えないのがあの方ですね」
「話が逸れてしまいましたね、まあ、取り敢えず陰陽師達をぶっ飛ばして、バフォーム家をぶっ飛ばして裏世界にアトリエを建設出来ればいいのです」
「裏世界にアトリエ?なにを……」
「元々その参考にする為にここに来たんですけど、やっぱりこうなるんですよね」
「なら、協力して欲しいことがあるの。青の魔法使いについて」