回想2
「陰陽師達は窮地に立たされていた。力の衰退、統括会の台頭。この日本人達は魔法使いの適正が弱い人ばかりだ。それなのに魔法は進化し、陰陽術は衰退して行く」
「統括会へ合併すればいい。なにか解決策が出る可能性は高いです」
「チンケなプライドが邪魔をする。もう1つ、ブレットの家、バフォーム家もきな臭い動きをしていた」
「まあ、私の目で筒抜けになりましたけどね……」
「筒抜けって」
「大量に魔力を使いますけど、バフォーム家を見に行ったらおぞましかったですよ」
「何があったのですか」
「こっちもおんなじ、クーデターですよ」
「どうしてそんな事に……」
「まず陰陽師ね。私、燈火という人物はずっとクローンだと思ってた」
「2人いるのはそういう事だったんですね。でも思ってたって」
「陰陽局は藤田という男が裏で仕切っていた。もう1人の燈火こそ人造的に造られていた。それも魔法使いを使って」
「そんな非人道的な事が……」
「まぁ、その使われた魔法使いが私だったんだけどね。これも確信があって言ってるわけじゃないから。記録を見てそう判断した。黄色の魔法使いの力を抽出してクローンに入れた。その後、記憶を書き換える魔法でオリジナルとクローンが逆の立場になった」
「ちょっ、ちょっと待って!私が連れ去られた理由って……!」
「白の魔法使いを作りたかったんでしょうね」
「因みに青の魔法使いも今現在囚われてる」
「なんの因果でしょうね、ティアさんの仲間に居るんですよ。記憶をなくし、起源の魔法が宿った少女、ミホさんが」
「なんて偶然」
「……多分偶然では無い気がします」