回想1
ガシャン!
いきなり鉄格子が鳴り、驚いた。
女が立っていた。
「貴女はっ!等々殺しに来ましたか、燈火!」
よく知る顔、燈火が焦った顔で居ました。
様子がおかしいと感じた。
感情がぐちゃぐちゃだ。
これはルンの気持ちですか。……何も考えないようにしよう。
「待ってくれ、助けに来たんだ。このタイミングしかない」
「どういう……だって!」
「どうか落ち着いて」
言い争いに介入してきたのは平凡な女性。
しかし、目に非凡の何かを感じ取り黙る事にした。
敵では無い。今は。
「ま、ここで静かにしてくれる事も見ましたけどね」
「見る?」
「初めまして、私はソフィリア・ラネナ。星詠みです」
「今は移動してくれ」
「ええ、右回りで行きます。音を立てないように」
この独房は円形になっている。訳あって警備は1人しか来ないと言い、その警備は左回りで今いる閉じ込められていた独房を見に来るらしい。
他の捕まっている人にバラされるのではと思ったが、燈火が魔法を使って動けなくしたらしい。
「このまま裏世界へ行きます。陰陽師達も真後ろに居るとは思えない様ですしね」
本殿はもぬけの殻だった。
「どうしてこんなに静かなんだ」
「ティアを……私達のリーダーを狙ってる!」
「何故」
「陰陽師達が起こすクーデターに邪魔だからよ!」
「何ですって!?」