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アレは私
「まあ、別にいいか」
「いい加減ね……」
「お主ら、アレをどうにかしてくれ」
「アレって、あのアレ?」
硝子の棒が幾つも突き刺さっている。その中心に青龍が噛み殺さんとする様な迫力のまま石のように、あの透き通った感じは水晶のように固まっている。
「あと数時間もすればアレの封印は解けたちまちこの世界を壊すだろう」
「……アレは私です」
「ど、どういう事」
「分かんないですけど!どうしようもなく私なんです!」
「あの人達はこんなものを隠してたっての!?」
「梅ちゃん……」
「あれは石城封印よ。対象の魔力か多い程己を縛る封印術」
「陰陽師か」
「なぁ、アレが青の魔法使いってことは無いよな?」
「……あー」