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賢者
「どうした!?……って」
「……とりあえず指さすのやめなさい」
「だっ、だって!居るんだもん!」
「……ここまで驚かれると本当に申し訳ない気持ちが強くなるの……」
「統括会とトップがわざわざ出迎えるなんて、余程のことではありませんか?」
「そうじゃの、この錬金術師の手綱を握るのは並大抵のものでは務まらんと思った迄だ。では、本題」
「あ、お茶入れますね」
「むぅ、まだ約束の日じゃないハズですけど」
「早めた。周囲を納得させるのは骨が折れた」
「本当にどうして私なんかの為に」
「今更それを言う必要もあるまいて」
「あ、じゃあ今やってる事も言ってきましょうかね」
「何かしでかしたのか?心臓に悪い……」