やるべき事
「……ごめんなさい。今通れないみたい」
「ええ、どうしてですか!?」
「理由は教えてくれなかった」
「許可が降りに行くとか?」
「何時もは簡単なの、どうして……」
「もしかしてこれが影響してたりするんでしょうか」
「コレ?」
「朝の陰陽師さんがくれたレポートの最後にこう書かれています。門を閉じる、裏世界を封印すべし、と」
「な、なんですって!?そんなことしたら師匠の手がかりが無くなっちゃいます!」
「落ち着きなさい、今すぐにって訳じゃないでしょ。そう行動させる原因がある筈よ」
「向こうさんも原因はわかってんじゃねーの?」
「なら、解決したら良いじゃないッスか」
「……出来ないから封印という手に出たのでしょう」
「あ、4日後とかにねって言ってませんでした?」
「……4日後に決行?」
「レポートを読みます。わざわざ錬金術師の私に渡したのには理由があるはず」
「ま、とりあえず梅、だっけか?これ手伝ってくれよ」
「お使いのメモ?」
「錬金術を見たいって爺さんに軟膏を作るって言った手前その素材をな」
「……いいわ、分かった。一時的に私はティアの下に入るわ」
「あ」
「なんだよ、クレア」
「師匠からよ。賢者が返事を速めたわ」
「待ってもらいましょう。取り敢えず陰陽師方の動きを止めないと行けません」
「解決に足る事を証明しないとですね」
「梅ちゃん、コッソリゲートを見せて欲しいっす」
「え、なんで?」
「私は起源の魔法を使えるんッスよ。それも『移動』のね」
「まさか、ゲートを繋げられるの!?」
「ふふん、凄いっしょ。それにしても何だか懐かしさが凄いのは何でッスかね……」