記憶
「記憶が無いって怖い」
「それは、そうよね」
ティアのアトリエにミホさんが来た。
どうにも元気が無い様子。
「そうです、記憶を戻す方法を探してみましょう」
「いいんスか?ティア、忙しそうなのに」
「私忙しそうに見えます?」
「聞いたッスよ、裏世界に拠点を建てる話」
「ああ、そうですね。最近はよく往復してますね」
「……やっぱ」
「ダメです」
ミホさんは遠慮したのでしょう。私はそれが許せない。
「ミホさん。貴女は私のなんだと思いますか?」
「えっと、私の願望も入るっスけど仲間だと嬉しい、かな」
「ええ!そうですとも!仲間であり、友なのです!なら遠慮なんてしないでください!もっともっと頼ってください!私はそれが嬉しい」
「ティア……。そうッスね、私もティアに頼られたら嬉しいッスもん!なら、お願いします。私の記憶を戻す手助けをして欲しい」
「一緒に頑張りましょう!」
「で、当てはあるのか?」
と、ミラクルが人の姿になって椅子の背もたれに顎を乗せて聞いてきます。
心配半分、呆れ半分と言った顔。
「無いです。とりあえず裏世界含めて色んな所に一緒に行きまくりたいと思います」
「へぇ、2人っきりで?」
「ク、クレアちゃん!?」
「本当にソフィーの感は当たるわね」
「えへへ、来ちゃいました」
「ソフィーまで」